まず大切なのは、購入する物件の選別。物件選びをうまくやることは、競売にかかるリスクを大幅に減らすことになります。まず一つ目は、物件探しはあわてず時間をかけること。たぶん、新聞の夕刊に載っている競売物件情報を見れば、「こんなにたくさんあるの?」とびっくりすると思いますが、裁判所の閲覧室に行くともっと驚くことでしょう。何しろ、東京地裁の場合だと毎週一五〇件近くもの“新規物件”が出てくるのですから、もう物件情報の山といった状態です。
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ただ、それらの物件情報は、よりすぐりの物件を厳選して出しているわけではありません。裁判所としては、その物件が価値のあるとかないとかいうことは関係なしに、債権者から競売の申し立てがあれば機械的に手続きをして公示しています。そのため、掘り出しモノもあれば、ガラクタとしかいえないような物件もあります。たとえば、競売物件は不動産鑑定士が評価し、それによって売却価格が決められているのですが、評価した時点よりもその地域の地価が下がっていると、入札時点においては相場と比べて必ずしも割安ではない、というケースも出てきます。また、割安感にだけ目を奪われて、「あ、これ安い。場所もいいし」ということだけで安易に選んでしまうと、ガラクタのほうをつかんでしまうことにもなりかねないのです。したがって、競売で割安のお買い得物件を見つけるためには、まず、たくさんある公示物件を十分に比較検討することが大事。安くていいと思う物件があると、早くしなくちゃ誰かが落札してしまう、と焦るかもしれませんが、あわてなくても大丈夫。物件は次々出てきます。これから金融機関の不良債権処理が本格的に行われることを考えれば、出てくる物件の数はもっと増えるとも予想されます。ですから、じっくり時間をかけて選びましょう。慎重に選択することが、トクする物件を見つける第一歩と考えてください。