崩れはじめた系列の枠組み

2011-08-22

これまでの日本の自動車産業は、自動車メーカーと自動車部品メーカーがいわば一蓮托生でビジネスを展開してきたことによって独自の急成長を遂げたといっていいだろう。部品メーカーには、各メーカーと直接取引をする一次部品メーカー、さらにその一次部品メーカーに品物を納める二次・三次の部品メーカーがあり、それらが自動車メーカーごとに集まることによって一つの群を形成してきた。その業務形態は、自動車メーカーも部品メーカーも取引先をある程度固定化することを意味し、その関係は長期的に継続することとなった。これがいわゆる系列である。経済の成長期においては、この一丸となって製造に取り組む姿勢が効果をあげてきた。しかし、次第に自動車産業自体が成熟期を迎えグローバル化か進んだことや景気の低迷などにより、一層の部品コストの削減が求められるという厳しい経営環境となった。こうなると、もはや系列の枠組みにとらわれてばかりもいられなくなる。自動車メーカーからみれば先にも述べたように海外での現地生産の割合が上がってきている。そのため、効率化を図るために当然のことながら現地で調達が可能な部品メーカーにシフトせざるをえない。逆に部品メーカーからみれば、自分の得意先である自動車メーカーの業績次第で自らの売上も決まってくるため、好調に利益を上げているメーカーと取引をしなければ倒産ということにもなりかねない。つまり、お互いに系列に縛られずに真に有望なビジネスパートナーを見つけなければならないという、新しい時代の局面を迎えているのだ。

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