有名画家たちの御用達/ピカソも使用していた【越前和紙】

2011-01-20

生産量、種類ともに日本一を誇る「越前和紙」は、福井県越前市で作られる和紙である。約千五百年もの長い歴史と、施す美術加工や製作方法の種類が多いことから、ほかの和紙とは一線を画し、職人の代々の技術とともに受け継がれてきている。中世には越前和紙のひとつであり、気品と風格のある越前鳥の子や越前奉書などが高い評価を得て、江戸時代には幕府の御用紙や藩札紙も手がけ、越前は和紙の産地として名を馳せた。越前和紙は織田信長や豊臣秀吉らにも認められ、横山大観はじめ国内外の有名画家たちの人気を獲得することになる。その中にはなんと、かの有名なピカソが名を連ねていたというから驚きである。人間国宝でもあった故・八代目岩野市兵衛氏は越前生漉奉書という和紙を版画に好んで使ったという。また、イベントを開催する著名人も多く、日本画家の平山郁夫氏は「越前和紙で日本の美を描く平山郁夫展」を過去に行なっている。そのほか、越前和紙は神が宿る唯一のもいわれている。男大連皇子(後天皇)が越前にいた頃、岡太川の姫が現れて、清らかで恵まれた谷水で紙を漉いて生活を立てると良いといい、里人たちに紙の漉き方を丁寧に教え、名を聞かれると「岡太川の川上に住む者」といって姿を消したという伝説が残っているのだ。以後、里人たちは紙を漉きはじめ、その姫を「川上御前」と徳を崇め、神社に祀るようになった。現在でも毎年五月と十月に盛大な祭りが行なわれている。

(参考)
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